For every lost night

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Kate Bush『Running Up That Hill』と未来へのノスタルジア

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Kate Bush『Running Up That Hill』のMVを見ていると、そのシュールな世界観にふと未来世紀ブラジルという映画を思い出した。

 

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袴や鎧など所々に日本的モチーフが登場したり、どこか近未来を思わせる不思議な空間、謎のお面など、じっくり観てみるとなかなか共通点が多いこの2作。

 

で、調べてみると、実は両方とも1985年に制作されていた!!!これは運命の年だわ。そしてともにイギリスで作られたもの。

それにしても、この奇妙で独特な世界観はどこから来るのだろう……。

 

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あえて表現するならば、『未来世紀ブラジル』にも『Running Up That Hill』にも「(そこにあったかも知れない)未来へのノスタルジア感じられる


1985年当時の人々が思い描いた「未来」像が、「ありえたかも知れない現実」として、現代に生きる私たちの胸を締め付ける。過去にも未来にも決して存在しえない空想上の一点。ディストピアでありながらもどこか懐かしさのある世界観は、今なお私達を魅了して止まない。むしろ、85年にリアルタイムでこれらを見ていた人達より、こうした未来が「存在しなかった」と知っている現代のファンの方が、かえって苦しいまでに惹きつけられるのではないか。

こうした懐かしい未来像”はいつだってここではないどこかを求め続ける人間にとって、究極の憧れなのかも知れない。

 

いや〜それにしても年々ディストピア萌えが加速していく…!